仮面ライダーの戦闘員の掛け声「ギギー」が、タイのSNSでトレンド入り! これって、どゆこと?

今タイで、往年の初代仮面ライダーにでてくる戦闘員ショッカーの掛け声「ギギー」(กีกี้)がトレンド入りしています。
日本では、「イー!」と発音しますが、タイ人には「ギギー」(กีกี้)と聞こえるこの掛け声。
何故トレンド入りしたのでしょうか。

詳しく見てみましょう。

現在絶賛公開中で大盛り上がりをみせる、ぺトンタン・タイ首相に対する不信任決議審議の初日、野党「国民党」の比例代表議員 ウィロー氏の発言中に、この「ギギー」という言葉が登場しました。

ウィロー氏は「ギギーと叫んでから抗議してください」と発言し、タイ貢献党のヌッチャナート氏は「ウィロート議員は何も分かっていない」と反論しました。

するとウィロー氏は「どの契約違反に基づいて抗議しているのですか?」と問い返し、さらに「では撤回する前にギギーと2回叫んでください」と挑発しました。

ヌッチャナート氏は「ギギーという言葉自体も撤回するように」と要求し、ウィロート氏は「分かりました。ギギーという言葉も撤回します。それで席に戻っていただけますか?」と応じました。

このやり取りが繰り返され、議会は大混乱に発展します。
議長が何度も仲裁し、ようやく収束しました。

「ギギー」発言、再び問題に

不信任決議の討論中、副首相兼国防大臣 プームタム氏は、

「私は冷静かつ慎重に発言している。女性を『ギギー』と呼ぶようなことは決してしない。それは下品で不適切な言葉だ」

ギギー という言葉はフィリピンのタガログ語で女性器を指すスラング でもある」と述べました。

これに対し、野党「国民党」代表のナタポン氏が、「誤解を招く発言なので撤回すべきだ」と抗議します。

プムタム氏は、「『野党代表』ではなく、『野党の一部の議員』の発言を指した」と釈明し、発言の一部を撤回しました。

さらに、野党側の議員が「ギギーという言葉が性差別的な意味を含むかのように誤解されている」として、発言の訂正を求めましたが、議長は「朝から言葉の撤回ばかりだ」とし、抗議を受け付けませんでした。

「ギギー」とは? その意味と由来

「ギギー」という言葉は、日本の特撮シリーズ 『仮面ライダー』(タイでは『アイモッドデーン、ไอ้มดแดง』と呼ばれる) に登場する悪役の雑兵 「ショッカー戦闘員」 のかけ声に由来します。

この言葉は現在、「組織の末端にいる使い捨ての雑兵」や「努力しても報われない者」の比喩としてSNS上で使われることが増えています。

ウィロー議員の釈明

ウィロート氏は X(旧Twitter) で「ギギー」の意味について改めて説明しました。

「多くの人は抗議しているのではなく、まるでショッカーの戦闘員のように次々と“捨て駒”として前に出てくる。彼らは『ギギー』と叫びながらライダーキックの前座になるだけ。説明しても聞く耳を持たない。だから、短く『#ギギー』とだけ返しておけばいい」

この投稿がさらに議論を呼び、ハッシュタグ #กีกี้ がX(旧Twitter)でトレンド入りとなったということのようです。

言い得て妙とは正にこのこと、でしょうか。
あと、ここはどこですか? フィリピンですか?

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