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タイの不信任決議に向けた動き。ペトンタン首相に焦点
- 2025/3/24
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3月24日~25日に予定されているタイ政府への不信任決議と、3月26日の採決に向け、野党陣営はペトンタン・チナワット首相に狙いを定めています。
野党を率いる国民党(People’s Party)は、彼女が「ディール・レーク・プラテート(Deal Laek Prathet)」スキャンダルに関与していると非難しています。
このスキャンダルは、「国家を犠牲にした見返り取引」と訳され、公的利益よりも私的利益を優先させたとされる秘密協定を指しています。
具体的には、前科一犯のタクシン・チナワットが一日も刑務所に行かずに刑期を全うしたことや、元首相インラック・チナワットも同様の復帰の可能性を確保するために、国益が犠牲にされたことを含んでいます。
主要な改革議題を放棄するなどの政治的取引が行われ、国家そのものが交渉の道具と化したと国民党は主張しています。
与党「タイ貢献党」の政治取引の疑惑
一部の政治評論家は、タクシンを中心とする与党「タイ貢献党(Pheu Thai Party)」が、かつての敵対勢力である軍支持派の政党と連立を組んだことを、この取引の証拠と見ています。
しかし、タイの政治において政治取引は珍しいことではないと地元メディアは語ります。
進歩派の陣営も過去に同様の疑惑を持たれたことがあるです。
2023年11月には、未来前進党(現在の国民党の2つ前の党)の元党首であり、現在は進歩運動(Progressive Movement)の代表を務めるタナトーン氏が、直前の選挙前に香港でタクシン氏と会談したことを公に認めています。
報道によりますと、この会談では前進党(Move Forward Party)とタイ貢献党の連立について話し合われたとされています。
この時、前進党側は、タイの刑法第112条(不敬罪)の改正要求を取り下げる可能性を示唆したといわれています。
この会談について問われた際、タナトーン氏は明言を避けながらも、「ナイフがまだ背中に刺さっている。まだ痛む」と意味深な発言をしています。
タイが信用できるまともな国として成長していくのか、インチキ詐欺国の汚名を背負い続けていくのかの瀬戸際なのかもしれません。