【タイ】人生ああ無情。 寝たきりの両親のために50歳男性が肉団子を盗む。ネット界隈でも大論争。

タイのバンコクやその他主要都市を歩くと、高層ビルがたちならび飲食店には食べ物が溢れかえっている光景に遭遇します。
しかし、一歩地方に目をやると、人が住む家とは思えないようなあばら家に住み、満足に教育も受けられないような人々がこの国にはたくさんいます。
バンコクのスラム街と呼ばれる地域など寄せ付けないほどの貧困にあえいでいる人たちもいるのです。

今タイのネット界隈で争点となっている問題があります。
「両親に食べさせるためにルークチン(肉団子)を盗んだ貧しい男は告発されるべきか?」と。

貧しい50歳の男性が、店の外に置かれたルークチンを盗む逮捕されました。
家には、空腹の年老いた両親がいました。

この事件は、タイのネット界隈で大論争を引き起こしています。

ブリーラム県ノンデーン第5村に在住の50歳トン・ピタクパンさんは、拘置所で48日間拘留され、その後保釈が認められました。

彼は、犯行翌日の5月25日に逮捕されていました。

トンさんは犯行を認め、犯行理由として、家族を養っていくことができなかったと述べています。
閉店後、店の外にミートボールが放置されているのを見て、自分たちでたべるためにいくつか取ったと語ります。
彼はその一部を子供たちに与え、残りを88歳と89歳で困難な状況にある両親、特に寝たきりの母親に分け与えました。

多くのインターネットユーザーはトンさんに同情し、わずか300バーツの盗難で警察に通報したルークチン店をを避難し始めました。

もちろん、法律は遵守されなければならないと主張する者もいました。
そうしないと、誰でも同じような言い訳をして盗む可能性があるからです。

警察は同情的ではあったものの、法の番人としての義務を果たすことを主張しています。

トンさんの一家が住む家は、家と言うより小屋のような姿をしており、彼らの貧しい状況を物語っています
タイメディアが報じるところによると、トンさんの事例は懲役7年6か月で、示談はできない犯罪だと言います。

同時に当局は、トンさんの家族に精神的支援を提供するためにドライフードを届けるよう指示しました。

タイ弁護士評議会会長は、このように述べています。
容疑者は貧困で不利な立場にあり、弁護士もおらず、飢えから犯行に及んだため、この事件は法的援助の対象となるべきだと指摘しています。

トンさんには連絡できる親族がおらず、7万5000バーツの保釈金を支払ってくれる人もいなかったため、同氏はブリラム県弁護士評議会会長のウッティカーン・クルスワン氏をこの事件の処理と容疑者の保釈金の支払いに任命しました。

トンさんは、7月12日に裁判所から釈放された後、寝たきりの母親を抱きしめるために家路を急ぎました。
自宅に到着すると、トンさんは急いで両親を抱きしめ、喜びました。
両親は「お行儀よくしてよ、我が子よ」と声を掛けました。

トンさんは、今後二度と犯罪を犯さないと約束しました。

ウティカン弁護士は、この罪状には重い刑罰が科せられているが、前科がなければ裁判所は同情的で適切な判決を下すだろうと説明しています。

書いている私も涙が止まりません。
同じ国に住んでいても、人は何故こうも人生が違うのでしょうか。
仏教では、前世の行いだと説明するのでしょうか。
そんなもの納得がいきません。
これは明らかに政治の責任です。

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