中部大とチュラ大の共同チームが発見した発光カタツムリ。「国際軟体動物オブ・ザ・イヤー」受賞。

日本の中部大学とタイのチュラロンコン大学の研究地チームが、サラブリーの石灰岩の山で2023年発見した『Phuphania crossei』は、発光する国内初の陸生カタツムリです。
その『Phuphania crossei』がこの度、4月に行われたオンライン一般投票で「2024国際軟体動物オブ・ザ・イヤー」の称号を獲得しました。

6,000人以上の参加者のうち50%以上が、この軟体動物を選択しています。

この「生きたグロースティック(ケミカルライト)」と称されるカタツムリ(Phuphania Crossei)は、タイの東北部にあるプーパン山脈に由来しています。
このカタツムリは、独自の生物発光光を生成し、生きたサイリウムのように緑色がかった光を発します。

「一見すると、Phuphania Crossei は普通のカタツムリで、体は黄褐色で、頭は濃い灰色で目が付いています。
殻は茶色がかっていて、はっきりとした肋骨があります。
その緑がかった輝きは人間の目には見えます。
この輝きは、足と外套膜の光細胞によって生成されます。
カタツムリは、この輝きを一時的に消すことも可能です。」

これまで、発光することが知られていた唯一の陸生軟体動物は、1942年に日本人研究者羽根田弥太氏によってシンガポールで発見されたQuantula striata(ヒカリマイマイ)でした。

したがって、この光るカタツムリはタイ初の生物発光する陸生カタツムリだといえます。

チュラロンコン大学の生物学研究者アティット博士によりますと、シンガポール、マレーシア、カンボジア、フィリピン、フィジー、リアウ諸島の一部の島々で見られる陸生カタツムリのヒカリマイマイとは異なり、『Phuphania crossei』は継続的に緑色がかった輝きを放つことができるといいます。

同氏は、この珍しい光るカタツムリの発見は、タイの生態系が豊かで生物多様性があり、研究が待たれている証拠だと話しています。

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