【LIPS labo】”アジアンコスメ=韓国一強”の認識はもう古い!? タイは何位だ?【2023年7月号】

LIPSユーザーの美容事情や、ビューティートレンドをピックアップする『LIPS labo』。今回はLIPSユーザーの「アジアンコスメ」に対する認識や、今気になるアイテム、ブランドに関してアンケート調査を実施しました。

  • 1、韓国コスメの人気は根強い。クオリティの高さにLIPSユーザーも夢中!

「アジアンコスメといえば、どの国を連想しますか?」という質問に対して、全体で約6割のLIPSユーザーが「韓国」と回答。もっとも身近な存在のアジアンコスメとして、韓国コスメが圧倒的地位を築いているという結果に。2番手は中国(22%)、タイ(10%)と続く形になりました。

各年代別に見ても、1位韓国・2位中国・3位タイという順位は変わりませんでしたが、それぞれの割合に関しては30代、40代以上の年代では約7割が韓国と回答。

一方で10代、20代では、”アジアンコスメといえば”2割が中華コスメを、1割はタイコスメを連想すると回答。SNS世代である若年層であるほど、韓国以外のアジアンコスメへの支持や注目度が他の年代よりも高いことがうかがえました。

  • 2、カテゴリごとに、韓国コスメの人気アイテムを調査

それではアジアンコスメの中でも、ひときわ存在感を放つ韓国コスメについて深掘り。

まずは、「ポイントメイク」「ベースメイク」「スキンケア」の3つのカテゴリで、それぞれひとつずつ韓国コスメを使用する場合、LIPSユーザーはどのアイテムを使用したいと考えているのでしょうか。カテゴリ別に人気の高いアイテムと、その背景を考察していきます。

2-1、圧倒的な人気を誇る”アイシャドウ”。トレンド感のある仕上がりに支持が集まった

ポイントメイクについては、62%がアイシャドウ・次いでリップが24%と、3番手のマスカラ(4%)を大きく引き離す結果となりました。

1位・2位のアイシャドウとリップについて、それぞれ個別にLIPSユーザーのリアルな声を追っていきます。

■「アイシャドウ」を選んだ人の声

  • 日本にはない韓コスならではの大粒ラメが魅力。お洒落なパッケージでテンションも上がる(30代前半)

  • ラメがかわいいだけでなく、パッケージもかわいい上に発色が良い。それにトレンドが反映されるのが早く、いち早くトレンドを押さえた色展開がある(30代前半)

  • 発色・配色・粉質・ラメ 全て最高”、”パレットに入っているカラーの種類が多く、ひとつのパレットで毎日違うメイクができる楽しさがある(20代後半)

  • 手軽なお値段で、発色が良く、カラーバリエーションも多い。マットなものからラメも様々なサイズがあって非常に使いやすいものばかり。捨て色があまりないのも◎(20代前半)

アイシャドウは、ラメの質感・発色・パッケージ・配色など全方位で満足度が高いことが判明。美容オタクをうならせる、テンションが上がるほどのオシャレな見た目、トレンド感のある仕上がりをはじめとしたクオリティの高さを良いとこ取りした結果、これだけの大きな人気に繋がったようです。

また、2位のリップに関しては、昨今とくに求められてきた、落ちにくさなどの必須条件はそのままに、発色・質感や色のバリエーションを楽しみたい人の心を捉えていることがわかりました。
 
ユーザーの総意として、機能性、質感、カラバリの豊富さなどはもちろん、トレンドが反映された商品であることが重要なよう。韓国ブランドのアイシャドウやリップは、流行をいち早く取り入れたい層のニーズにマッチし、欠かせないアイテムとなっているのではないでしょうか。

2-2、”ファンデーション一強”の秘訣は、仕上がりの豊富さにあり。

ベースメイクについては、全体の46%が「ファンデーション」を選択。注目すべきは、プチプラからデパコスまで幅広い価格帯のアイテムに触れ、さまざまなアイテムのお試し経験が豊富である30代の約半数がファンデーションを選択したという点。ファンデーションの実力の高さを裏付ける結果となりました。

■「ファンデーション」を選んだ人の声

  • 密着感があって夏らしいツヤ肌がつくれて崩れにくい。薄づきで厚化粧になりにくい(10代後半)

  • ファンデーションの中でも、特に韓国コスメのクッションファンデは質が高く、ツヤ肌からマット肌と、仕上がりもさまざまなものがある(20代前半)

  • セミマット~マットの陶器肌が好きなため。クッションファンデーションがハイカバー&陶器肌が簡単に仕上がる(20代後半)

まるでたまごのようなつるんとした肌や、韓国女優のようなセミマットの陶器肌など、さまざまな仕上がりを選べるのが韓国ファンデーションの強みのよう。そのうえ、密着度の高さや崩れにくさなど、機能面においても頼れる存在として高い支持を得ていることがわかりました。

また、2位の下地に関しては、崩れにくさ、トーンアップ、カバー力などのファンデーションと同様の機能性はもちろん、スキンケアの延長として美肌効果も求められている印象です。

総じてベースメイクについては、より細分化された消費者のニーズに応えられる商品が各ブランドから展開されており、”なりたい肌を叶えてくれるアイテムに必ず出合える”のような絶大な信頼があるよう。

2-3、「スキンケア」は、成分の効果・効能を軸に、肌悩みに合わせて選択しやすいアイテムに人気が集中。

スキンケアについては、ドラッグストアやバラエティショップなどの売り場でもよく見かけるシートマスク(42%)や美容液(26%)が、それぞれ1位・2位という結果に。

成分への理解が年々深まる中で、韓国のスキンケア商品は目新しい成分の配合されたアイテムが多数展開されており、美容オタクも非常に興味を惹かれる存在であると推測されます。

■「シートマスク」を選んだ人の声

  • 肌にいいとされる美容成分が日本のものより多く入っている印象で、値段も安いのにたくさん入っていてコスパがいい(20代前半)

  • コスパが良く美容液もたっぷり。肌悩みに特化したものが多い(30代前半)

  • CICAパックを使用中。さまざまなメーカーから出ていて、鎮静効果や美白効果もあると思う(30代前半)

シートマスクを選んだ人のお気に入りポイントとしては、”大容量”と”コスパの良さ”の2点に尽きるようです。また、保湿だけでなく、肌荒れ予防が期待できる「CICA」が配合された商品を積極的に選んでいる人が多いこともわかりました。

2位の美容液については、CICAやレチノールなどの具体的な成分を挙げる回答も多く、日本のアイテムではあまり見ない成分や高濃度成分など、”肌悩みに特化した成分”を徹底的に取り入れたいと考える層に刺さっている印象です。
 
シートマスクや美容液をはじめとしたスキンケアにおいては、”さまざまな美容成分の中から適切なものを選びたい”や”日本ではまだ珍しいとされる美容成分をいち早く取り入れたい”など、美容成分への意識の高さに応えてくれる”選択肢の多さ”がキモになっていることがわかりました。

「韓国=新しい成分の発信源」という認識が、LIPSユーザーに定着していることは間違いありません。

  • 3、「韓国コスメ」の背中を追う、”韓国コスメを除いた”アジアンコスメの現状

それでは韓国コスメを除いたアジアンコスメはどれほど浸透しているのでしょうか。

韓国コスメ以外で使用しているアジアンコスメについて質問したところ、45%と半数近くが”アジアンコスメは使用したことがない”という回答が得られました。2位には、中華コスメが37%と3位のタイコスメ(7%)を大きく引き離す結果に。

注目すべきは、各年代別でも半数近くが”アジアンコスメは使用したことがない”という点です。一方で、アジアンコスメへの感心の高さがうかがえる調査データも。

こちらの質問では、中国発の「Joochyee(ジューシー)」や「INTO U(イントゥ ユゥ)」や台湾ブランドの「heme(ヒーミー)」や「DR.WU(ドクターウー)」、タイ発の「CathyDoll(キャシードール)」など、複数のブランドに票が集まっています。

以上のことから、半数程度が韓国以外のアジアンコスメをまだ使用したことがないものの、ブランドやアイテム自体の認知度は高まってきているということが推察されます。

では、そのアジアンコスメの情報をみなさんは一体どこで認知しているのでしょうか。

全体ではLIPSが23%ともっとも多く、次いでInstagram(16%)、YouTube(14%)、Twitter(11%)という結果に。新しいアジアンコスメを認知するきっかけとして、SNSが与える影響は非常に大きく、SNSを抜きにしては考えられないほど欠かせない存在であることがわかります。

その中で、幅広いブランドやアイテムのレコメンドを得意とするLIPSの割合が多いのも納得。アジアンコスメとユーザーとの架け橋のような役割を果たしているようです。

さらに、10代では、TikTokをきっかけにアジアンコスメを知ったという人の割合が多く、若年層の間ではいかにTikTokの影響力が大きいかということがうかがえます。

  • 4、アジアンコスメの展望は?

韓国以外のアジアンコスメを使ったことがない人が半数近くを占めたという今回の調査結果の一方で、バラエティショップなどでもよく見かける「Flower Knows(フラワーノーズ)」「ZEESEA(ズーシー)」など、LIPSでも多くのクチコミが集まる一部の中華コスメは、すでに身近な存在であると言えるでしょう。

また、2021年に発信した『LIPS labo』の考察においては、”韓国コスメに次いで中華コスメに注目”という状況でしたが、前回調査と比較すると、韓国コスメ以外のアジアンコスメの認知が高まっているようです。(【LIPS labo 2021年10月1号】「急速なSNSの進化にマッチ。韓国コスメの勝利の法則とは?」も合わせてご確認ください。 https://note.com/lips_labo/n/ne6fef5cadd73 )

実際に、台湾コスメの「heme」「SLN(ソローン)」、タイコスメの「CathyDoll」などを筆頭に、LIPSユーザーをはじめとした美容感度の高い層から人気が集まりはじめているのも事実。
 
一方で、韓国コスメが圧倒的な地位を築いていることは間違いなく、アジアンコスメの枠組みを超えて、「韓国コスメ」というひとつのジャンルを確立。その結果として、プチプラ・デパコスと並ぶ一大ジャンルとして認知されていることがうかがえます。
 

今回の調査では、韓国コスメは見た目だけでなく高クオリティー・高コスパ・高効果と、いずれにおいてもレベルが高いことを裏付ける結果に。今後韓国コスメ以外のアジアンコスメが存在感を出していくには、SNSの活用に加え、効果や仕上がりなどを知るきっかけや、実際にアイテムを試すなどの機会を創出することでより支持を集めるのではないかと考えています。

また、コロナが収束しつつある今、ターゲットの年代に合わせたSNS戦略やオンラインの販路だけでなく、店舗販売も重要なのかもしれません。

取材協力/髙丘美沙紀

※こちらの内容は、『LIPS labo』のnoteからもご覧いただけます。
https://note.com/lips_labo/n/n940a59a9eed7

(過去の調査についても、ぜひ合わせてご覧ください)

  • 調査結果詳細

調査方法:アンケート調査
調査期間:2023年6月6日(火)~6月13日(火)
調査対象:LIPSユーザーである10代〜50代の男女
対象者数:2,310名

  • 引用時のお願い

本調査分析を転載ご利用いただく場合は、出典元として下記のような記載お願いいたします。
例:「『LIPS』による調査」「『LIPS』調べ」など

  • LIPSについて

2017年1月にサービスをローンチし、2021年には「コスメ・メイクのクチコミ検索アプリダウンロード数No.1」(出典:App Annie 日本国内 iOS & Android、合計:2021年1月〜12月)を記録。2022年10月には「なりたい自分を、もっと自由に。」のコンセプトを体現するロゴへリデザイン。性別・世代を問わず、メイクや美容を通じて個々人の「幸せ」や「なりたい姿」を自由に追求できるプラットフォームに。さらに2023年1月には累計1,000万ダウンロードを突破。メイクやスキンケアに関する商品レビューやユーザー間コミュニケーション、人気ランキング、新商品情報やプレゼント企画など様々な機能やコンテンツを無料で提供しております。

  • 会社概要

 社名:株式会社AppBrew
 所在地:東京都文京区本郷1丁目11-6 東接本郷ビル4階
 代表取締役:深澤雄太
 事業内容:美容プラットフォームアプリ「LIPS」の企画・開発・運用
 LIPS(iOS):https://apple.co/2Q4XoTL 
 LIPS(Android):http://bit.ly/2zfUGAT 
 LIPS(WEB):https://lipscosme.com/ 

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