タイの超大型複合火力発電所プロジェクトでM701JAC形GTCCの3号機が運転を開始
- 2022/4/8
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現地IPPガルフ・グループと三井物産の合弁企業向け、2ヵ所の総出力530万kW規模
三菱重工業は、タイ最大の独立系発電業者(IPP)であるガルフ・エナジー・デベロップメント社(Gulf Energy Development PCL)と三井物産株式会社の合弁事業会社が進める天然ガス火力発電所2ヵ所の建設プロジェクトで、2021年10月の2号機運転開始に続き、3号機を完工して3月31日に運転開始を迎えました。2018年に、M701JAC形ガスタービン8基で構成される総出力530万kWのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)火力発電設備をフルターンキー契約で受注したもので、併せて25年間の長期メンテナンス契約(LTSA)も締結しています。累計運転時間160万時間超、これまでに世界で83台の受注実績を誇るJ形およびそれをさらに進化させたJAC形ガスタービンにおいて、本プロジェクトは東南アジアにおけるM701JAC形の初受注事例であり、2024年に予定される全8基での運転開始に向けて建設工事を進めていきます。
両発電所は、いずれも首都バンコクの南東約130kmに位置しており、チョンブリー(Chonburi)県とラヨーン(Rayong)県に建設されているもので、出力はいずれも265万kWです。天然ガスを主燃料とし、電力はタイ電力公社(EGAT)に販売され、高効率のクリーン電源として同国の電力の安定供給に貢献していくことが期待されます。
今回3号機が運転を開始したのはチョンブリー県の発電所で、合弁事業会社のガルフSRC社(Gulf SRC Company Limited)※が運営しています。発電所の運転最適化のために開発した解析プラットフォームをはじめとする当社のインテリジェントソリューションサービス「TOMONI™」も導入しており、すでに運転開始をしている初号機・2号機に続き3号機でもプラントを遠隔監視し、信頼性の高い運転・保守を全面的にサポート。初号機は1年間、2号機は半年間の商業運転をすでに行っており、高い稼働率を誇っています。
今回の運転開始に際して、三菱重工グループの現地法人Mitsubishi Power(Thailand)Ltd.の社長である西川 幸治は次のように述べています。「これまでに3基のガスタービンが順調に商業運転を迎え、残りの5基についても高効率かつ信頼性に優れた最新鋭の設備を納入できることを楽しみにしています。タイの持続可能な経済発展を支えるクリーンなエネルギーを安定供給するため、高度なアナリティクスを活用した信頼性の高いO&M(運営・保守)サポートを提供し、設備の円滑なオペレーションとユニットの最適化を実現します」。
本プロジェクトにおけるGTCC発電設備は、発電所当たり4系列で、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などそれぞれ4基で構成されます。当社はガスタービン、蒸気タービンなどを製作・供給、発電機は三菱電機株式会社が供給します。
三菱重工は、引き続き両発電所の完成に向け全力で取り組むとともに、最新鋭機であるJ形ガスタービンの普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定確保と環境負荷の低減に貢献していきます。
※ ラヨーン県の発電所は、Gulf PD Company Limitedが運営しています。
■三菱重工業株式会社
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