【タイ】規制緩和フェイズ2初日。デパートは大混乱?!

2020年5月17日。

タイ政府は事前告知の通り、非常事態令緩和のフェイズ2の施策として、デパートなど大型ショッピングモールの営業再開に踏み切った。午前10時から解禁となったところが多いのだが、入館にはいくつかの制約が課せられていた。

①温度検査・消毒
こちらはこれまで営業可能だったスーパーなどへの入店時と同様、平熱であるかと手などへ入念に消毒液を塗布するようスクリーニングを義務付けた。

②マスクの着用
こちらもこれまで同様、入館時のマスクの着用を義務付けている。

③アプリ「タイチャナ」への登録
入館時にスマホアプリ「タイチャナ」(タイは勝つの意)へ登録を義務付けた。各商業施設が用意したQRコードから、こちらに登録することで新型コロナが発生した場合、通知が来る。また入館人数の制限も行う目的がある。(実際現場でどこまで実行されるかは怪しいが)退館時はチェックアウトも行うようになっていたが、忘れてそのままの人も多いようだ。

入館に長蛇の列

この入館登録作業にはある程度時間を要するので、当日は建物入口に長蛇の列が並ぶといった現象が起きた。実際に数か所で体験してきたが、一人一人に登録を求めるところもあれば、人グループで代表一人(一台)で入館を認めてくれるところもあり、早くも現場対応に差が出ていた。もちろん全員初めての体験なので、バーコードリーダー立ち上げにもたつく人が多く、一人一人に説明しながらなので、どうしても時間がかかる。本日の気温36度に加えて、湿度が高く不快指数が高い外気の中、今や遅しとデパートに並ぶ長い列が多くのSNSなどにアップされていた。

堰を切って落とされた人々の不満が形に

日本の非常事態宣言が解除されるといった一報が流れた時、日本のテレビのあるコメンテーターがこう言っていた。「人っていうのは、洞窟に隠れていたら恐る恐る外に出るものだから、規制を解除したからといって大混乱が起こるってことはないですよ」と。

果たしてそうだろうか。
これまでもトイレットペーパーやらマスクやらと、品薄になりませんと言ったものまで買い占めを行ったり、大混乱を既に繰り広げてきていると思うのだが。

日本はまだ規制といっても、居酒屋も営業できれば、パチンコもできる緩い規制だからそこまででもないのかもしれないが、ここタイは規則に従わなければ、罰金はとるわ牢屋にぶち込むわと断固たる姿勢で新型コロナと戦ってきた。
市民の欲求に対する不満ははちきれんばかりのダムそのものだった。

それを象徴したのが、一般のタイ人がお出かけ先としてよく利用する超大型商業コンプレックス「MEGA BANNA(メガバンナー)」。高級品ばかりしか売っていない「サイアムパラゴン」に比べるとちょっと背伸びすれば届くような商材が多く、スーパーからレストラン、無料の遊び場、ホームセンター、涼しい店内と一般のタイ人に受けるラインアップが売りだ。

そこに出店している「IKEA」前には入店を待つ長蛇の列どころか、ベルリンの壁を前に東西ドイツの雪解けを待つ市民のように面持ちで人々が殺到していた。(写真冒頭参照)
その異常事態に、一時入店をストップさせたほどだったという。

 

規制緩和の初日が日曜日ということもあって、ある程度予想された結果ではありました。商業施設内でも各店舗ベースですと、まだまだオープンを見合わせていたり、テイクアウトやデリバリーのみ対応としていたりとまだまだ通常営業とまではいきませんが、それでも久々に外出を楽しめた人も多かったようです。

そういえばある飲食店では、ソーシャルディスタンスを実現するべく、大きなマスコット人形をあらかじめ席に座らせていたりと面白い試みをしているところもありました。
いつも通りとなるにはもう少し時間が必要そうですが…、

♬ 信じることさ、か・な・ら・ず、最後にタイは勝つ~、かな?

 

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